栄養型うつ

栄養学的治療ってご存知でしょうか?

栄養面からこころや体の不調の回復を目指す治療のことです。

健康診断ではオールAなのに、疲れやすいし、気分は晴れないし、やる気は出ないし、眠りが浅い。そんなうつ症状の原因に、栄養の問題が隠れているかもしれません。栄養面から血液検査の結果を深読みすると、実は、C判定やD判定で、「栄養型うつ」かもしれないという人が少なくありません。「栄養型うつ」とは、鉄欠乏などの栄養素の問題を解決することで、よくなる「うつ」のことです。

栄養でうつが良くなるなんて信じられない、と思われる人もいるとは思いますが、これは事実です。しかし、残念なことに、メンタルヘルスの領域で、栄養の問題は重要視されていません。その状況が変わると、救われる人たちが増えると確信し、栄養の大切さが伝わればと思います。

【栄養型うつって何?】

こころの不調の原因は栄養によるカラダの問題かもしれません。

栄養の問題を解決するだけでよくなる「うつ」もある

憂うつ、疲れやすい、眠れない。

人は様々な要因で「うつ状態」になりますが、「うつ病」であるとは限りません。例えば、失恋。その一時的な不調は「うつ状態」であり、「うつ病」ではありません。

「栄養型うつ」とは、栄養の問題を解決するだけで、よくなる「うつ状態」のこと。栄養の問題が体の問題を引き起こし、こころの不調につながることがあります。「カラダの問題が明らかな原因でないこと」が条件。鉄欠乏症など、特定の栄養素の問題を改善するだけで症状がなくなる「うつ状態」は「うつ病」ではありません。

栄養型うつには種類があります。

1.鉄欠乏うつ

2.亜鉛欠乏うつ

3.マグネシウム欠乏うつ

4.Bたんぱく欠乏うつ

5.コレステロール欠乏うつ

6.ビタミンD欠乏うつ

たんぱく質やビタミンB群、鉄などの栄養の問題が、さまざまなうつ状態の原因に。鉄欠乏など単独の栄養の問題が、うつ状態を引き起こすほか、複数の栄養の問題が重なって、うつ状態を引き起こすことも多いです。

 

栄養型うつが精神疾患に重なっている

精神疾患に、栄養が原因となるうつ症状が、重なっていることが少なくありません。栄養の問題を解決すると、一部の症状が改善したり、薬の効きが良くなったり、体質改善の結果、薬の副作用の軽減や減薬に繋がったりすることもあります。

 

栄養で心の不調に負けない体質に

栄養状態を改善すれば、ストレスに強く、自己治癒力のある体質に

栄養状態の善し悪しが心の健康に影響します。

ストレスがあってもうつ状態になる人とならない人、うつ状態になっても早く治る人と治りにくい人がいます。

この違いは「体質」。ストレス状態では、たんぱく質やビタミンB群、亜鉛、マグネシウムなどの栄養を改善し、予防力を身につければ、ストレスがかかっても、うつになるリスクが減ります。

また、うつ症状がすでにある場合、栄養の改善で、うつ症状が軽くなったり、なくなったり、減薬に繋がったりすることも。栄養で心の不調に負けない体質にすることを「レジリエンス」を上げるといいます。

 

ストレスと戦うホルモンにも栄養が必要

副腎がストレスを和らげています。ストレスと戦うホルモン(コルチゾール)

1.心のストレスを和らげる、人間関係、過労など

2.体のストレスを和らげる、炎症、アレルギー、低血糖、低血圧など

不足すると

1.疲れやすく、うつ状態に

2.発疹がでやすくなる

3.朝、起きられない、ふらふらする

 

コルゾールはストレスで最初は出すぎ、徐々にでなくなる。

コルチゾールは、コレステロール(脂質+たんぱく質)が材料で、様々なストレスで副腎から分泌されます。1日の中では早朝に多く分泌され、夕方から夜にかけて少なくなります。コルチゾールは慢性的なストレスで、最初は過剰に分泌されます。分泌が多すぎると、免疫力が下がったり、記憶に関わる脳の海馬が萎縮したり、不妊の原因に。

度重なるストレスで、副腎が疲れてくると、次第にコルチゾールが分泌できなくなり、ストレスに対処できなくうつ状態や慢性疲労、低血糖など、こころや体に不調があらわれます。

 

 

 

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